最近ブログの更新数が増えているせいか、
自分の経験が誰かの役に立っていると知ることができるのは、
コメントを下さった皆さま、ありがとうございます!
このブログは、
昨年晴れて米国移住することができましたので、自分の経験や、
ニューヨークという土地は世界中から人が集まっていて本当に刺激
よろにく自身も含め、そんな土地に魅了されて、
しかしながら、
どうしてそうなってしまうのか、なぜ戻ってこれないのか。
そんな視点で、
なお、記事の内容はよろにくの経験、
人の人生の数だけストーリーがありますし、
皆さんご自身の価値観に合わせて読んで楽しんで頂けたら嬉しいです!
どうしてアメリカに戻りたくなるのか?
日本からアメリカに来る人で多い例は、
駐在員の方は、会社の社命によって赴任されていますので、
よろにくがお話を聞いている限りでは、10年前くらいまでは、
そういう方は、
アメリカでの働き方に慣れてしまうと、
駐在員の方が帰任後に辞めて海外に戻りたいと思う理由は人それぞ
職務権限の大きさ
海外駐在に出る方は、
例えば、日本で課長クラスの方が現地法人の支店長になる、
会社員として、
海外現地法人は、日本本社よりも小さい規模で運営しており、
日系企業の現地法人ではまだまだ現地化が進んでいるところが少な
これは、現地法人の経営陣が本社からの駐在員で占められており、
日本本社としては、
また、駐在員は海外赴任という特質から、
給与は通常より1.5〜2倍にグロスアップ、
企業として社員を社命で送り出す以上、
それならば、
こうした背景から、駐在員になると「レベルアップした仕事」
逆に言うと、帰任後には元の仕事に戻る、
人間関係の違い
アメリカでは、個人主義で物事が進みます。
チームの中でも、個人の仕事と裁量がきちんと決められており、
従って、皆さんのイメージにもあるように、アメリカ人のスタッフは定時まできっちり働いたら余程のことがない限りは残業せずに帰ります。
時間までに終わらなかった分はまた明日やろう、というメンタリティですね。
日本の企業文化とは大きく異なる部分だと思います。
自分の仕事が終わればさっさと帰れるので、隣の人が定時で帰っても基本的には何も言われませんし、気まずくなることもありません。
その一方で、やることをやらないとクビになるというリスクもあります。
「社員の雇用を守る」ことよりも、「企業活動の最適化を目指す」ことがアメリカの企業文化です。
定時でサクッと帰るアメリカ人ですが、その分家からリモートで働いたり、週末に家で作業をしたり、ということは割と当たり前にやっています。
どちらの方が好みか、というのは個人の仕事のスタイルによると思いますが、よろにく自身はアメリカの働き方の方が、メリハリがあって良いのかなと思っています。
駐在員の方も、基本的にこのワークスタイルで働いていますので、日本の生活に比べると家族で過ごす時間が増えて暮らしやすいという声を聞くことが多いです。
一方で、駐在員特有の仕事として、「本社との電話会議」と「出張者対応」という非常に辛い仕事は避けられない方が多いようです。
ニューヨークの場合、日本との時差が14時間(サマータイム時は13時間)ありますので、日本の朝9時からの電話会議でも東海岸時間では夜7時もしくは8時からのスタートとなります。
皆さんもご存知の通り、日本の会議はたくさん参加者がいて、アメリカ1名に対して本社10名で質問攻め。。。なんてこともあるので、よろにくも駐在時代は自分の上司が苦労している話をよく聞いていました。
話が脱線しましたが、こういったライフスタイルの違いを体感した後に日本の働き方に戻ると、無駄な残業や帰りにくい文化の前に、「また海外に戻りたいなあ」と思う方も多くなるのだと思います。
海外生活への憧れ
ここまで仕事に関しての日米間の違いを書いてきましたが、何よりも大きいのはやはり海外生活で見て、聞いて、体感してきた異文化経験ですよね!(駐在員経験者の方に向けて!)
ニューヨークに限らず、世界どこの国でもやはり海外での暮らしは刺激的で、特別な毎日を過ごすことができると思います。
日本はもちろんとても過ごしやすく、よろにく自身も日本は大好きです。
それでもやはり海外生活を選択したくなるのは、「外の刺激」に触れていたいから、なんだと思います。
よろにく自身の実感として、日本の生活は「家」、海外に出ると「外」という意識があります。
家の中ではソファがあって、キッチンがあって、ゆっくりしたければテレビを観たり、ごろごろしながらお菓子を食べたり、どこに何があるか分かるリラックスした状態で過ごすことができますよね。
一方で、一歩外に出ると、他人がたくさん歩いていて、信号を見ていないと車に轢かれるかもしれない、知らない人に襲われるかもしれない、といった危険もある一方で、今まで見たこともない景色に触れたり、新しい友達ができたり、おいしい食事ができたりと自分の人生に新しい刺激がスパイスのようにたくさん降りかかってきます。
よろにくにとってはこの感覚を海外生活や海外旅行で味わうことができるので、いつも外に出て遊んでいたいなと思っています。
きっと海外に一度出た方はこの感覚を共有できるのではないかな、と思っていますし、この感覚を求めてまた海外に出たいと思うのだと思います。
海外移住のハードル1:労働ビザ
就活のいろはシリーズで、
駐在員の方の場合は、所属している会社の力で労働ビザを出すことができます。
Eビザの申請要件でもご紹介している通り、会社の力がビザの条件になりますので、駐在員のスキルとは関係なく、会社が手続きから何から全部やってくれる、というのが駐在員の強みです。
(もちろん社内で駐在員のポジションに選ばれる時点で、相当の実力者ではいらっしゃるはずですが!)
自分の意志で労働ビザを取ろうと思うと、話は変わってきます。
帰任された方が日本から、もしくは帰任間近の方が転職活動をしようとしても、アメリカの日系企業はビザの必要な日本人の採用にとても消極的です。
企業目線で考えたとき、中途採用をする場合の企業のニーズは2パターンあると思います。
- 社員が辞めて人が足りない
- 会社の規模が大きくなって新しいポジションに即戦力が欲しい
いずれの場合も、すぐに人が欲しいという企業のニーズが見えますよね。
ではここからビザ付きで採用する場合の企業の印象を想像してみましょう。
H1-Bビザで採用する場合
H1-Bビザは、発行スケジュールが年に一度と決まっていますので、現時点では採用を決めた時点の翌年10月からの採用となってしまいます。
時期によっては1年以上先の採用となってしまいますので、すぐに人が欲しい企業のニーズを鑑みると、「そんな先まで待てないよ!」というのが本音だと思います。
しかも抽選に落ちて採用できないリスクもありますので、よっぽど優秀でどうしても欲しい人材でない限りは、企業の採用意欲はかなり低いものになるとご理解ください。
実際によろにくも、アメリカで転職活動をしていましたが、企業が募集を出す時点で「ビザサポートの有無」という項目がしっかり掲載されていることが多いです。
エージェントに相談しても、「ビザサポートありだとほとんどないですね」と回答されればまだ良い方で、問い合わせのレスがないところもたくさんありました(涙)
Eビザで採用する場合
Eビザで採用する場合、駐在員と同様に会社の力を借りてビザを出すことになります。
つまり、日本本社が主体となって海外子会社で採用する社員のビザをサポートすることになります。
これが意味することは、アメリカの子会社が自分たちだけで採用の決裁をすることができず、
本社に決裁伺いを立てる必要があります。
これってかなりめんどくさい、ですよね?
どんな人を採用したくて、なぜこの人でなくてはいけなくて、といった説明を何も知らない日本本社に説明して回らなければならないんです。
これをする手間をかけるくらいならば、ちょっと格が落ちてもビザサポートのいらない人を採用した方が楽じゃないかと思ってしまいますね。
現地法人の経営陣にコネがあって、本社に顔が利く方から直接オファーがもらえる場合はサクッと決まると思いますが、そんなコネを持っている方も多くない(よろにくも欲しいです。。。)と思いますので、転職活動をする際はこの点を念頭に置いておくと面接での姿勢も変わってくるのかなと思います!
海外移住のハードル2:現状維持バイアス
駐在員の方がまたアメリカに戻ろうとする場合、多くの方が転職を伴う移住に踏み切ることになると思います。
その場合、こんなことが心配になるのではないかなと思います。
- 給与水準が下がってしまう
- 家族の理解が得られない
- やりたい仕事に就けない
日本国内の転職でもよく話題になりますが、「今の自分」と比較してしまうと、どうしてもこれからの新しい環境に対する変化をリスクと捉え、今の環境も悪くないしな。。と現状の自分に安住してしまうことはよくあることだと思います。
特に一度帰任してしまうと、日本のおいしい食事、言語ギャップのないコミュニケーション、昔からの馴染みの友達など日本にしかない良さも見えてきてしまい、むしろ日本も悪くないかな、なんて帰任のときに固めた決意も揺らいでしまいがちです。
自分のやりたいこと、夢の実現のためには、犠牲にしないといけないものも相当あると思います。
その優先順位を自分の意志で固めておかないと、外部要因によってその夢も気づけば若い頃の思い出になってしまいます。
海外移住のハードル3:金銭面の覚悟
アメリカ移住を考えている方の中には、MBAや語学留学からチャレンジしてみようという方もたくさんいらっしゃると思います。
留学から移住にチャレンジされる方は、学生ビザという別のビザがあるので、先ほどの労働ビザの心配は必要ありません。
働けない学生生活
一方で、学生ビザは働きにアメリカに来ているわけではありませんので、就労権がありません。
つまり、自分の貯金を切り崩して学生生活を送るということになります。
現実的には、日本人留学生は日本食レストランなどで内緒で働く(アンダーテーブルで働くと言います)ことでバイトをすることはできます。
それでも、正社員としてフルタイムで働いていたことと比べると、金銭面での影響は大きいですよね。
この点をしっかり踏まえて事前準備をしておかないと、留学中もバイトに追われ、「結局な西に来たんだっけ」と目標を失ってしまうことになります。
卒業後にやってくるビザの壁
留学も終盤を迎え、本格的に仕事探しを始める時に、やはりまた就労ビザの壁が立ちはだかります。
MBAを持っていても、博士課程を卒業していても、就職が有利になることはありますが、やはり労働ビザが取得できないリスクというのは避けられません。
留学のゴールがMBAの取得や英語力のアップにある場合は晴れて帰国することができますが、移住を目指している皆さんにとっては、ここからが正念場となります。
よろにくもMBA留学を検討していたこともありますが、一般的に言われるトップ校のMBA留学費用2,000万円に対して、その後にまたビザのリスクを考えてしまうと、割に合わないと判断し、よろにく自身は留学での渡米は諦めることにしました。
まずは留学してチャンスを探そう!と思っている方、よろにくは何よりもアメリカに自分の体を置いておくことが移住の夢を叶える近道であると思っていますのでとても応援したいです!
ですが、留学の先のプランまで見据えておかないと、時間切れになってまた帰国する悔しさを味わうことになってしまう可能性があることを忘れないでいてくださいね。
今日は駐在員の方が、改めて移住を目指して活動することの難しさについてご紹介しました。
ネガティブなことも書きましたが、移住の夢を叶えるために必要な要素は「事前準備」と「断固たる決意」だと思っています。
ネガティブサイドの影響もきちんと飲み込んで、移住に向けた一歩を踏み出して頂けたらより確度も高まると思いますので、ぜひご自身の状況と見比べて入念な計画を立ててみてください!
ではでは!